2008-12-22

携帯分解β

年越し前に上げたかった記事の一位です。自分が忘れちゃいそうで。
前回『α』



謎がひとつ解けたッ!


ちょっと前回のに補足。電池の裏にあった変なシールだけど、これが「水没シール」と言うもんらしい。



これ。前回「よくわからんシール」とか言ってたやつ(記憶おぼろげ)。



水に濡れるとインクが滲んで不可逆的に見た目が変わる。レンジで乾かしても戻らない」だそうで。
というわけで、ちょっと水につけてみました。



使用前 → 使用後



……これは一発でバレるね。
滲み用インクが水溶性マイクロカプセルか何かに入ってる、とか?

水没した携帯は、見た目ふつうでも修理に出すと確実に全損扱いになるっていう、そのわけがこれです。



犠牲者V 外観


まずはV氏の旅立ちを祝って記念撮影です。
氏はこれから永遠の夏のその彼方へと飛んでゆかれるのです。合掌。



幾多の分解を超えてなおふつうに動いてる。タフっすね。
(正常動作中の写真はこれがはじめてではないか……!)

すでに例の三菱ビスは外してあります。



こんかい画面関係の分解なので、充電しつつ電源入れっぱなしでヒラきます。充電中を表す「」を「みつる」などと読んではいけません。

# ボタン電池外したせいかな、さいしょ内部メモリがおかしくなってて画面真っ白でした。全リセットかけたら直った。

## 破壊したのがセンターキーだったのは選択ミスだったと今更ながらに思う次第。メニュー操作して全リセットまでたどり着くのが苦難の道でした。




LCDを拡大。RGBがふつうの碁盤目並びしてる、面白みのない液晶です。



傾けて見ると色転びが酷いので、たぶんTNパネルでしょうな。まあ分解すればわかります。
最近の携帯はどれもだいたいVAパネル使ってるけど、いつごろTNから切り替わったのかね。
たまに「H-iPSパネル (VGA) 採用!」なんて変態機種があって、ひどく食指が伸びる思いのやみです。



オープン~カバー裏


ビスを外したら、ツメを押してふたを開けます。ここは前と同じなので割愛。
さあ基板が顔を出しました。画面が入ってると見た目のかっこよさが違うね!


対応図。
開いたらパッキン的なものがいきなり転がってきてびっくりしました。



まずは外したカバーを見てみましょう。



スポンジっぽいやつはシールみたいに剥がれる。
上のほうにはよくわからん金具が入ってる。




光沢が出てるとこは別部品。液晶の窓はやたら丈夫です。




照明LEDのシェードにあたる部分。
光を散乱させてまぶしさを軽減しているらしい?




シェードの上にはまたもや謎の金具が。
重さ覚悟でこんなものをくっつける理由はなんだろう……。




細かい部品ども;
謎金具1、謎金具2、シェード、パッキン。




基板総覧


画面側に戻ってきました。



枠のツメを浮かすと液晶をひっくり返せます。
(よく見たらこの待ち受け、中東がど真ん中っすね。……なぜに?)



二枚目・画面の上、にょろ♪って赤黒のリードが出てるけど、これが受話用スピーカーの線。

画面の下の基板は液晶制御とは無関係のカメラユニット。わりと大っきいチップにSANYOって書いてあるけど、これのちょうど真裏にレンズがあります。
ってことはこのチップは撮像素子なのでわ? はい、たぶんそのとおりです。

ちなみにSANYOチップの左下にLEDっぽいのが見えるけど、これ実はフォトダイオードです。携帯はこいつでもって外の明るさを知ります。そいで「暗いところでは画面は暗くして、かわりにキーボードは光らせる」みたいな動作ができるようになるわけです。上の方にある分解前写真には、同じ位置に測光用の窓が映ってます。




照明LEDに近づいてみました。いちばん暗い撮影設定。
三か所で光ってるからRGBがいっこずつかと思ったけど、違った。




照明LEDを基板からもぎ取って、金属カバーを外してみた。




さらに上の一層(左)を引き剥がしてみた。
この状態でも光るのかは不明。というか構造がわからん。
実体顕微鏡がほしい瞬間です。




受話用スピーカー。着メロ用のに比べてずいぶん小さい。
半田付けリード線はなにげに初登場(!)です。




カメラ解剖


分解したときの順番からはずれるけど、先にカメラ部行きます。



基板だけ摘出したいので、本体側とのフラットケーブル(?)を切断。
切ってみてはじめて気付いたこと、実はこのケーブル二層になってた。




写真奥のコネクタを外すと、レンズと撮像素子をまとめたユニットが取れます。
レンズユニットのサイズは小指の先ぐらい。




基板にはめられてたレンズを外して、裏返してみました。
あらわになった撮像素子はCMOSかCCDか……
見ただけで判断できる知識はありません。

レンズ側には何に使うのかガラス板が数枚見えます。




レンズ内のガラス板の一枚。むりやり取ったので欠けてる。
これだけ見ても何に使うのかわからない……




撮像素子に最接近してみたけど、表面のパターンは映りっこないね。
やっぱ部屋に実体顕がほしいよぉー




ヒンジ


ヒンジってのは蝶番のことです。ようは折り畳み携帯の折り目のとこね。
ここを外せば、いよいよ液晶画面が裸になりますぜ。

本体側とつながってるケーブルに力がかからんように気をつけつつ作業します。




ヒンジ中央にカバーがあります。
ビスを抜いてこいつを外すと、中空の内部構造が明らかに!


2つの部品の穴を、1つの軸で貫くっていう機構してますね。
なるほどこれなら中にケーブル通してのまま回転できるわけです。



写真だと一瞬だけど、ここ外すのけっこう苦労しました。




軸の耳みたいなとこは実は外せます。




貝柱みたいなこの部品は、切れ目のところで回転します(上下比較)。
開ききったときの「カチっ」って音は、実はこの貝柱から出てました。



さて、上下がケーブル以外は完全に外れたので移動の自由度が増しました。画面側のプラ板はこれで外せます。




外枠。これがおっそろしく柔らかい。発泡性の素材かなって感じです。




LCD窓の保護板。これがおっそろしく丈夫。まず分厚い。
外殻の剛性はこいつだけで支えてるって感じです。



横の赤黒にょろ♪はスピーカーケーブルね。



とりあえずひと区切り


疲れた。まず長いよねこの記事。あと写真の数が半端ない。
画面側の分解写真は撮影枚数ベースで150枚を超えてた。
プロジェクトに使ってるフォルダはいまこれだけで900MB弱の容量食いです。



さいごにレンズを裏側から。後光が差してるとでもいうのでしょうか。




次回予告


ついにLCDユニットの解剖に入るやみ。
撮影は困難を極め、時間だけが徒に過ぎてゆく。
一瞬の不注意からガラスを通る一筋の裂け目。
液晶分子が漏れ出し、ユニットに染みが広がる。
気付けば、すでに外は東雲の映える景。
すべてを決然と乗り越え、長く永い分解の旅は この果てへと続いてゆく……

次回携帯分解、最 終 回 『γ』

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