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ELECOM IST PROの分解方法(ホイールのスレを解消)

IST PROトラックボールに不具合が発生したので分解して直すことにした。

このおり検索しても分解方法が見つからなかったので(みんなルビー→ベアリング交換とかで満足してるっぽい)、自分用のメモとして手順を残す。修理内容はほとんどおまけです。


底面に4本のいたずら防止ネジ

この記事を見に来る人が、恐らく最も知りたいであろう情報を最初に載せる。底面にあるネジ4箇所の位置である。


すべてゴムソールの下に隠れている。取り外しに保証シールやラベルを剥がす必要はない。電池を入れたままでの分解も一応可能。

実際にソールを剥がすとこんな感じでネジが見える。白い半透明の粘着テープはドライバーの頭で破いて回す。


書いていて思ったが、ソールを剥がさずネジの真上から穴を空けてアクセスする方が良いかもしれない。ソールを剥がすとあちこちに粘着テープがベタベタとつくし、普段の使用中にソールがずれてガタついたりと何かと面倒だから。

次にネジの形状について。4本すべてY字ネジである。


手持ちで適合したドライバーは以下であった。


形状が似ている(そしてしばしば混同される)が、3つの羽が合わさった形のトライウィングねじではない。


蓋の開き方

4本のネジを外したら、トラックボールのお尻側から上下に引っ張ると、ケース全体がモナカみたいに2つに別れる。ツメが嵌っていたりはしない。

ただUSB-Cポートの真上あたりには、上下ケースを留める引っかかりがある。


これは上ケースを軽く後ろに引っ張るようにしながら持ち上げるとうまく外せる。全体をお尻側から外すのはこれのため。


上下に分けたらこんな感じ


間をつなぐフラットケーブルがあるので慎重に。


内部はわりとごっちゃりした印象。基板が4枚かな?見えていて、それぞれがフラットケーブルで繋がれている。Logicoolあたりのスッキリ設計を見慣れていると若干おののくところ。


今回やろうとしている修理について

ホイールを回すとき本体のプラ部品と微妙に接触していて、スレによる抵抗がある。これを解消したい、というのが今回の修理。

接触している直接の証拠もあって、使っているとホイールについたゴミが本体側の縁に蓄積してくる。

なお、具体的な解消方法は開けて構造を確認してから考える方針だった。その構造が以下:


ホイールやクリック操作を見ている基板は天面にネジ止めされている。このネジは普通のプラスネジだ。上の写真ではすでに基板を外してある。


さて写真からは分かりづらいが、ホイールユニットの位置を決めているのはホイール下の基板で、その位置調整の自由度はほぼないという理解をした。

ゆえにスマートな解決方法は早々に諦めて、プラ部品を雑に削ってアタリを解消する方針でやっていく。


最初は↑みたいに手で削っていたが、あんまりうまくないので途中からリューターで作業した。完成後は以下のようになった。


1mmよりちょっと大きいくらいの隙間を上下に確保している。ホイールの抵抗感は完全に解消された。

なお見た目は悪い。


再組み立て

難しくはないので個人的ハマりポイントだけ書いておく。

  • フラットケーブルをつけたまま基板ネジを付け直すのはわりとしんどい
    • 無理そうならケーブル外すのも手だと思う(といいつつ自分は外さずにやってしまったけれど)
    • 作業時に、下ケースを上ケースの隣ではなく上に置くことで、若干距離が近くなってケーブルに弛みが出るので、作業しやすい
  • 上下のケースを閉じる前に、間をつなぐフラットケーブルが捻れてないかを確認する
  • Y字ネジは4箇所全部を締める必要なく、左右の2箇所だけで十分
    • 試してないけど上下2箇所だけでもいいかも?
    • また開けたくなったときに面倒を減らすため
  • 使ってみてボールの動きに渋さを感じたら、4箇所あるうちボール真下のY字ネジを弛めてみるとよい


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