Quantum Breakがたいへん面白かったのでエンディング後の展開を含めて考察していきます。
他所様の考察は読んでいないので的外れだったらごめん。1万文字の長文なので読む人は覚悟してください。
!!!めっちゃネタバレです!!!
!!!持ってない人はぜひ買ってプレイしましょう!!!
!!!確実に体験すべきゲーム!!!
この症状を発症した人間は遅かれ早かれシフターになるものと思われる。進行を遅らせることはできても完治できた事例はない(キム博士がそれを確立する直前で殺されたとのことだが)。
大量のクロノン粒子に被爆
→ 断裂の中でも動けるようになる
→ タイム・パワーに覚醒
→ 選択肢に未来のヴィジョンを見るようになる
→ 他のシフターと同化する予知夢を見る
→ 体調が悪化し運動能力が低下
→ 精神が侵され狂い始める
→ 身体の周囲に常に断裂フィールドが発生
→ 人間としての意識がなくなる
→ 死んでも復活するが、断裂時間でしか活動できなくなる
Windows版だとタイム・ドッジがShiftキーに割り当てられているの、Shifterと関係あるのかなーとか考えてしまった。
ウィルもクロノン被曝量から考えるとシフターになりそう。ベスも可能性あり(後述)。
アマラル博士も結構な量のクロノン被爆をしているので、可能性あり
(断裂中にジャックが手を触れることで動けるようになったのはウィルとアマラルのみだったが、ウィルはそれを「クロノン被爆量の問題だろう」と言っていた)。
クラリス・オガワは描写がなくわからないが、ハッチに協力しているので可能性としてはありうる(後述)。
作中、時間の終わりまであと数年という状態なのに確定しているシフターは数人しか存在していない。人類全体を目標とするにはこの数は少なすぎる。
また人類総シフター化が実現していたなら、時間の終わりに飛ばされたポールとベスは70億のシフターを前にサバイバルをやることになっていたはずなわけで、とても数週間もの長期間(ポールの日記での発言より)を生きてはいられなかったと思う。
本編中、ハッチはポールが死ぬように仕向け、
ジャックのシフター化を加速させ、
ライフボートのクロノン粒子を大量消費させ再始動不能にし、
時間の終わりに対応するための組織であったモナークを瓦解させ、
対抗手段を燃え尽きさせた。
「人間状態を維持するための薬なのでは」という考察をどこかで読んだけれど、この説は支持しがたい。ハッチが人間にもシフターにもなれるよう進化したのは「(目薬など存在しないであろう)時間の終わり」である。
また、そもそも全身症状であるシフター化が目薬程度で抑えられるというのが不自然。
ハッチは右目がいつも充血しており、目薬を点しているのはいつも右目だった。実は単なる充血対処用の目薬だったのでは?
個人的には「普通の充血対処用目薬ではあるが、シフターに普通の目薬では効果がなく、クロノン粒子を多少添加する必要がある」という説を唱えたい。
(死んだこともなかったことになるシフターなら、充血を治療したことも不可抗力的になかったことになるだろう、という理屈)
なお偶然だろうか、ハッチがC.F.R.チェンバー前でエミリーに撃たれたのも右目だった。
クラリスがハッチに協力している理由は語られていないため、推測するしかない。
そもそも彼女がハッチの最終目的をどこまで理解しているのかも不明だが、
A. 自身がシフターなのでハッチに協力する直接的メリットがある
B. ポールを失脚させて会社内でより高い地位に就きたいだけ
C. 長年ハッチの腹心であり秘密も知っていることで立場上逆らえなかった
のどれかだろうか。しかしどの説も支持しがたい。
Aについては、タイム・パワーを使って戦場を撹乱するジャックを相手に普通に混乱していたりと、本人がシフターであることには否定的な描写が多かったように思える。
Bでは、いくら会社での地位を得ても、引き換えに時間が終わって世界滅亡してしまっては意味がないのでは? という疑問が生じる。
CもBと同じで、脅されて従ったとしても、代わりに世界が滅んだのではデメリットの方が大きい(ハッチは相手の家族を使って脅すのが得意だが、これも無意味になる)。
消極的な可能性として「一時的には従っておいたが、いずれハッチを無力化する予定だった」「時間が終わる前に、キム博士のようにシフター化してもらうつもりでいた」のかもしれない。
ハッチがポールにその旨の発言をし、ポールも否定しなかった。
拘束を解きに来たベスに対し、ジャックは妙にお世辞を言いったり必要以上のスキンシップを取ろうとしてやんわりと拒絶されたりしていた。
その後もベスに絡もうとして微妙に踏み込めない冗談を言う、強がっているときのオトコノコみたいな発言を続ける、などの描写あり。
真面目な話、日記(その2)にも子供の頃のジャックを見ておきながら事実以上のことが何も書かれておらず、ベスは何ら特別な感情を持ちあわせていなかったらしいことがわかる。
ベスの時間軸では、ジャックと初めて会話を交わしたその数時間後にはタイムマシンに乗り、数ヶ月のサバイバルと11年にも及ぶ別離・逃亡生活を経験している。
関係が進展するためには圧倒的に余裕が足りない。
今時はポリコレ対応で、創作物であっても一定数LGBTキャラを登場させないとうるさいからという理由であろう。
主要キャラであるハッチが黒人なのも同じ理由かな。
ジャックいわく「どおりで、いつも変な発想ばかりしてたわけだ」
アマラルは断裂が起こるたびにポールのクロノン・シンドロームがひどくなっていると報告している。また、ポールは病状が進むにつれ能力が増大している(シフター化が進んでいる)と言っている。
つまり、時間の断裂は能力の開花を早める働きがある。
ジャックは被爆直後すぐに何度も断裂を経験しているため、シフター化がかなり早く進んだのだと考えられる。
また、ジャックはグラウンド・ゼロに足を踏み入れており、これも要因として大きかったのではないだろうか。ここは常時クロノン粒子が多いため、短時間で大量にクロノン被爆したことだろう。
ポールがグラウンド・ゼロの異常に触れたのはクロノン活性を得てから11年後※であるのに対し、ジャックは断裂が発生して数時間後にはグラウンド・ゼロを通行しており、ポールと大きく状況が異なる。
※アマラルによれば、グラウンド・ゼロは断裂が発生すると異常地帯ではなくなる。よって、ポールが飛ばされた未来(時間の終わり)ではグラウンド・ゼロに立ち入ったとしても、異常には触れられなかったはず
これの理由はポールの勘違いで、1回だと思っていた時間の終わりが実際には複数回発生するためである(後述)。
ゲームのラストでジャックとウィルは対抗手段を使い時間の断裂を修復した。ウィルも太鼓判を押しているのでこれは間違いない。
だが、ポールとベスが時間の終わりを見てきてしまっている以上、終わりは確実に存在するはずである。
ジャックはこの齟齬を「ポールの言ったことは間違っていた。過去介入によって未来を変えられるんだ」というふうに解釈したが、その考え方は作中ノヴィコフの首尾一貫の原則により理論的に否定されている。
これを矛盾なく説明しようとするなら、時間の終わりは最低でも2つ存在したと考えるしかない。
つまり、ジャックが修復したのは最初の1つだけで、次の(もしくは、さらにその次の)時間の終わりは修復できなかった。
その証拠にベスは時間の終わりの年を覚えていて、2021年と言っている。作中ジャック達が修復した断裂は2016年のものだった。ベスが生きていれば、その辺りの矛盾にも気づけたかもしれないのだが。
ジャックはハッチの計略(ポールが死ぬように仕向ける、ライフボートを再始動不能状態にする、対抗手段を燃え尽きさせる)にまんまと加担させられた。
この結果、エンディング後に2度目の時間の終わりが来た場合、対処ができないような状況を作り出してしまった。ウィルも「もう一度対抗手段を作るには何年もかかる」と明言している。
そもそも断裂開始直後いきなりモナークに2人を撃たせているおり、端から対話を拒否しているのである。穏便に進めるのであれば、断裂発生直後に17年後の姿で現れて丸腰のままジャック達に説明すれば済んだ話。
ポールだけはウィルが対抗手段の製作者であることを知っていたのだから、ウィルと協力すれば対抗手段は量産できるであろうこともわかったはず。それをなぜ殺そうとしたのか理解に苦しむ。
全体的に、ポールは基本的に誰にも説明する気が無く誤解をそのままにしておくのがヤバイ。少女漫画に出てくる悪ぶってるキザ男みたいである。スピーチに代役を立ててまで出向いたジャックとの直談判ですら、開口一番「もう1台のタイムマシンはどこだ?」と尋問してしまう無神経さが恐ろしい恐ろしい。
次に間抜けなのは主人公ことジャック。こいつはまず話を聞かない。ポールが説明下手すぎ&いきなり攻撃しすぎなのが悪いわけだが、それにしてもこいつは喧嘩っ早さはすさまじい。しかもその性質をハッチにうまいこと利用されてしまう。
本編では、事態を解決できるはずだった材料をジャックがどんどん破壊していくので、必然的に最悪の結末に突っ走る形になってしまった。
ジャックは殺したリアムの表情を見たとき「誰もが正しいことをしていると信じこまされてきたのだ、とはじめて気づいた」と語っている。しかし正しいと信じこんで間違った行動をしている筆頭はジャック本人で、しかも自分ではそれに気づいていないというのだから間抜けである。
ウィルとアマラルが同立三位。ウィルは誰よりも知識があるはずなのに、終盤ではジャックを伴って自分から破壊活動にいそしむ。断裂開始直後にジャックにきちんと説明し、ポールにも協力していれば、最悪の結末は防げたはず。
アマラルはポールが好きすぎてベスを未来に飛ばす雑な妨害をするわ、モナークに戻っていってポールを混乱させるわで、実際いいところが無い(この人が有能であるとわかる描写は本編中にはなく、過去の功績がテキストで示されるのみである)。
アマラルはやろうと思えばポールとジャックの間を取り持つぐらいできたはず。仮にウィルとアマラルが個人的に協力するだけでも結末は大分違っていただろう。
対抗手段が100個量産されたら101回断裂を起こせばいい。基本的に攻撃する側が絶対的に有利な状況なので、同じことの繰り返しでいずれは勝てる。
どうせあと数日でポールは死ぬし、ジャックは早晩シフター化する。ウィルもシフター化するか、普通に寿命で死ぬ。一方ハッチには寿命も時間の概念も無いので、遠い未来であっても構わないなら必ず目的は達せられるだろう。
ハッチのこうした動きに対し取れる対策としては、対抗手段をウィルが死んだ後でも安定生産できるよう、原理と製作方法に関する知識を広く公開すること。しかし、その大きな助けになったであろうモナークは組織瓦解したうえハッチに掌握されてしまった。
A. タイムマシンを使って医療チームを2010年に送り込み、撃たれた直後のベスを大量の人員で一気に治療してしまう
B. タイムマシンを使って死にかけのベスを時間の終わりに連れて行き、停止時間状態でゆっくり治す
C. シフターとなったジャックが2010年に移動して、死にかけのベスを(ハッチがキム博士に対してやったように)シフター化する。死んだ後ですらシフター化&蘇生が可能なのはポールで実証済み
Cについて補足すると、ベスは死亡時点でポールを超えるクロノン被爆を受けていたと考えられる(ひずみの中で何度も活動、時間の終わりで数週間過ごす、タイムマシンを2度使用、対抗手段の暴走時に最も近くで直撃を受ける、など)。
ゆえに、そのまま何事も無く生きていてもシフターになったであろうと考えられるので、助けるため彼女のシフター化を多少早めても問題にはならないと思われる。
なお、一度クロノン活性すればジャックのようにタイムシールドで傷を癒せるので、完全にシフター化させなくても生還は可能になるはず。
※タイムシールド内で体力回復ができるのは、シフターが死や傷を無かったことにできるのと同じ理屈ではないかと推測している
「数時間前の時点で、ポールとの最終決戦に臨むジャックとウィルが未来に行くため使ったから」という理由では説明がつかない点がある。
しかしポールは「信じられるのはアマラルかハッチかの一方だけ」の状況になって初めて「彼が信頼できないのではないかと思い始めていた」と言っている。やっぱりポールは無の(ry
ポールの頭はまともだったと仮定した場合、「ハッチがシフターであることや裏で暗躍していること」をポールも知っていないと、逆に不自然とすらいえる状況。なぜ裏切りを疑う筆頭候補になっていなかったのか。
しかしモナーク本部のひずみ抵抗無効化といった命令に社員は「部下として・命令なので嫌々ながら」従っており、ここに矛盾が生じている。実際には脅して従わせていたのだろうか。
※社員のメールを見る限り、これらが命令物語の終盤・ハッチの権限が停止されたあとで発せられたものであることはほぼ確実
偶然や事前調査で片付けられるレベルではあるが、フィオナに「実は未来が予測できるのでは」と思わせる伏線のような描写がいくつかあったのは事実。これらは結局回収されずに終わった感。
一方フィオナとベスは社内メールで公然と裏切りや潜入の相談をしているので、チャーリーは当然これも嗅ぎつけているはず…… かと思いきや、一切気づいていない。これはどういうことだろう。
偶然見逃していたとは考えづらい。なぜかと言うと、チャーリーが不審を抱いて報告したメールの宛先がベスだったからである。
チャーリーの性格を考えると、このようなメールを見つけた後は、リアムとベス両方のメールを(過去の分まで含めて)監視するはずである。するとそこでフィオナの裏切りも知れるはず。
つまりポールは「時間の終わり(2021年)におけるタイムマシンの位置」「1999年におけるタイムマシンの位置」両方を知っていることになる。にも関わらずウィルのタイムマシンを探し続けておきながら11年間も見つけられなかった。
これはどういうことだろう?
最低でも「この2つの位置はどちらともスイミングプールではなかった」ことがわかる。しかしそうすると「2016年から時間の終わり(2021年)までの間、どこかの時点でマシンが移動されていなければならない」ことも、自然にわかるはず。
ゲームをしているとわかるが、時間断裂中は、物体を動かしても元の位置に戻ってきてしまう。つまり一度時間が終わってしまえば、ウィルのタイムマシンを別の場所に運び出すことはできなくなる。ここから「時間は終わった (2016) が、そのあと一度修復され、その間にマシンが移され、しかるのちに再度時間が終わった (2021) のだ」ということが演繹できる。
これは、ポールが最後まで時間の終わりが複数あることに気づけなかったことと矛盾する。
そうでなくとも、11年間ずっとウィル本人に監視をつけていたのだから、1万ドル以上を使ったウィルの引越し先など追跡すればわかったろうし、ベスも11年の間に何度か発見できているので、都度尾行すればプールを根城にしていることはすぐにわかったはず。
仮にノーヒントだったとしても、モナークの支配力・組織力・PR力(市民にタレコませる)を以って11年間を費やせば、タイムマシンを見つけ出せなかったことはとても不自然と感じる。ポールはタイムマシンの実際のサイズを知っているのだから、隠せるぐらいの大きな建物をローラーで虱潰しにすれば確実に発見できる。
唯一矛盾しない説明は「ハッチが先に場所を特定したうえで、モナークによる捜索を妨害していた」になるが、これではあまりにもハッチをご都合主義的に使いすぎではないか。デウスエクスハッチである。
単に時間停止した世界を背景に動くだけなら合成で行けるかもだが、この作品は停止時間中にカメラが動いたり回り込んだりカット切れたりする。バレットタイム撮影の変形なんだろうか。一体どのぐらいの制作費がかかっているのだろう。映像面が本当にすごい。
いろいろ書いたけど楽しいゲームでした。何より映像表現とドラマパートが素晴らしい。間違いなくプレイするべきゲーム(ネタバレ記事最後まで読んでる段階で未プレイの人は残ってないだろうけど)。
ぼくは登場人物でいうとチャーリーがいちばん好きです。あとリアム。行動原理とか感情が人間くさいので共感できる。
ハッチさんも考えと行動が一致していて好き。DLCでハッチ篇出ないかな。
他所様の考察は読んでいないので的外れだったらごめん。1万文字の長文なので読む人は覚悟してください。
!!!めっちゃネタバレです!!!
!!!持ってない人はぜひ買ってプレイしましょう!!!
!!!確実に体験すべきゲーム!!!
クロノン・シンドロームとは何か?
進行性の病気というか症候群。人間がシフター(クロノン破壊波動関数生命体)に変貌する途中に発生する一連の症候群という感じ。この症状を発症した人間は遅かれ早かれシフターになるものと思われる。進行を遅らせることはできても完治できた事例はない(キム博士がそれを確立する直前で殺されたとのことだが)。
大量のクロノン粒子に被爆
→ 断裂の中でも動けるようになる
→ タイム・パワーに覚醒
→ 選択肢に未来のヴィジョンを見るようになる
→ 他のシフターと同化する予知夢を見る
→ 体調が悪化し運動能力が低下
→ 精神が侵され狂い始める
→ 身体の周囲に常に断裂フィールドが発生
→ 人間としての意識がなくなる
→ 死んでも復活するが、断裂時間でしか活動できなくなる
Windows版だとタイム・ドッジがShiftキーに割り当てられているの、Shifterと関係あるのかなーとか考えてしまった。
シフターである/になるのは誰か?
キム博士、ハッチ、ポール、ジャックは確定。ウィルもクロノン被曝量から考えるとシフターになりそう。ベスも可能性あり(後述)。
アマラル博士も結構な量のクロノン被爆をしているので、可能性あり
(断裂中にジャックが手を触れることで動けるようになったのはウィルとアマラルのみだったが、ウィルはそれを「クロノン被爆量の問題だろう」と言っていた)。
クラリス・オガワは描写がなくわからないが、ハッチに協力しているので可能性としてはありうる(後述)。
ハッチの正体と目的は?
- ハッチは「はるか昔」の時代に生まれた元人間で、天然のタイムマシンに出会いシフターとなった
- 時間の終わりで進化し、シフターと人間の状態を自由に切り替えられるようになった
- 行動目的はすべてのシフター達が自分と同じ状態に到れるようにすること、そのために時間を終わらせること
- 「古い世界を終わらせ、新しい調和の取れた世界を作る」らしい。それはシフターのための楽園という意味だろう
作中、時間の終わりまであと数年という状態なのに確定しているシフターは数人しか存在していない。人類全体を目標とするにはこの数は少なすぎる。
また人類総シフター化が実現していたなら、時間の終わりに飛ばされたポールとベスは70億のシフターを前にサバイバルをやることになっていたはずなわけで、とても数週間もの長期間(ポールの日記での発言より)を生きてはいられなかったと思う。
ハッチは何をしてきたか?
ハッチは時間の終わりを確実かするためのあらゆることを実行してきている。本編中、ハッチはポールが死ぬように仕向け、
ジャックのシフター化を加速させ、
ライフボートのクロノン粒子を大量消費させ再始動不能にし、
時間の終わりに対応するための組織であったモナークを瓦解させ、
対抗手段を燃え尽きさせた。
- モナークに入社し上司を殺してポストを空けながら出世
- 警備とPRの責任者、ポールの専任アドバイザーになる
- ベスの存在にポールが気づかないよう妨害?
- ポールがウィルのタイムマシンを見つけないよう妨害?
- キム博士を事故に見せかけて殺害(シフター化)しポールの治療手段を奪う。このとき近くに大きなクロノン粒子源は存在しなかったとあるので、ハッチは恐らく自身のシフターとしての能力を使ってクロノン粒子を大量生成することで、博士を被爆させた。
- 大学プロジェクトに投資家として資金援助する
- 大学からまともなクロノン科学者を引き抜くことで、大学プロジェクトから人員を奪う(なおキム博士も大学プロジェクトの相談役だった)
- 大学で作られていたタイムマシンに危険な改造を行い時間の断裂の原因を作る
- ウィルが指摘したタイムマシンの計算エラーを検証できないよう、データをロックアウトする
- ウィルがタイムマシンの危険性を訴えたとき、投資家の中でただ一人プロジェクトの続行を唱える
- 断裂が発生する直前、大学のすぐ前の道路でジャックに会う
- ジャックの拘束を外し、ポールを殺してくれるよう暗に説得する†
- モナークのパーティーにおいて部下にスピーチを銃撃させる
- ドローンを再プログラムしアマラルに向かって墜落させる
- チャーリーに「君がライフボートに参加できないのはポールのせいだ」と吹き込む
- チャーリーにセキュリティを解除させC.F.R.を手に入れようとする
- 研究所を爆破しポールの治療手段を破壊、またシフターとなったキム博士を解き放つ
- ポールにアマラルの裏切りを吹き込む
- ポールに「スピーチを狙って銃撃したのはジャックだ」と吹き込む
- ライフボートを始動しようとするポールを止めようと再三説得†
- 「C.F.R.をジャックに渡せば断裂を修復できる」と訴えていたチャーリーを後ろから殺害†
- チャーリーを脅してC.F.R.チェンバーを開けさせる†
- チャーリーを使ってC.F.R.を奪おうとするリアムを殺害する。その後チャーリーとエミリーに妨害され一時無力化される†
- メンテナンス技術者を脅してモナーク本部のひずみ抵抗を解除させる
- ひずみ抵抗が消失した本部内でシフター化し、ジャックを妨害する戦闘要員を大量に殺害
- 本部上層階でジャック宛に謎めいたメモを残す
- 事件が終わった後でジャックをモナークに誘う
ハッチの目薬は何なのか?
ハッチが「クロノン粒子が含まれる目薬」を頻繁に点しているが、何のためのものなのかは不明。「人間状態を維持するための薬なのでは」という考察をどこかで読んだけれど、この説は支持しがたい。ハッチが人間にもシフターにもなれるよう進化したのは「(目薬など存在しないであろう)時間の終わり」である。
また、そもそも全身症状であるシフター化が目薬程度で抑えられるというのが不自然。
ハッチは右目がいつも充血しており、目薬を点しているのはいつも右目だった。実は単なる充血対処用の目薬だったのでは?
個人的には「普通の充血対処用目薬ではあるが、シフターに普通の目薬では効果がなく、クロノン粒子を多少添加する必要がある」という説を唱えたい。
(死んだこともなかったことになるシフターなら、充血を治療したことも不可抗力的になかったことになるだろう、という理屈)
なお偶然だろうか、ハッチがC.F.R.チェンバー前でエミリーに撃たれたのも右目だった。
クラリス・オガワ司令官の目的は?
ハッチ以上に謎の多いのがクラリス。- かなり以前からポールを裏切りハッチに協力している
- 司令官の役職を持つ。通信指令担当。リバーポートの情報統制も管轄している
- ハッチと違い、ジャックを真面目に追跡し通常兵器にて殺害しようとする(ハッチ陣営なのにジャックの能力に関して無知?)
- 部下に命じてアマラルの死体処理を実行†
- ライフボート始動とシフターの徘徊をアナウンス
- 「ハッチを裏切り者とするのは誤解だ」とポールを説得†
- 最後までポールにまったく裏切りを疑われなかった唯一の人物。なぜかアマラルよりも信頼されている
- 事件が落ち着いたあと、ジャックにインタビューをして一部始終を聞き出す
- ハッチがシフターであることを知っているらしき発言(ハッチに殺されたリアムについて、「強敵と戦ったのよ」と言及)
クラリスがハッチに協力している理由は語られていないため、推測するしかない。
そもそも彼女がハッチの最終目的をどこまで理解しているのかも不明だが、
A. 自身がシフターなのでハッチに協力する直接的メリットがある
B. ポールを失脚させて会社内でより高い地位に就きたいだけ
C. 長年ハッチの腹心であり秘密も知っていることで立場上逆らえなかった
のどれかだろうか。しかしどの説も支持しがたい。
Aについては、タイム・パワーを使って戦場を撹乱するジャックを相手に普通に混乱していたりと、本人がシフターであることには否定的な描写が多かったように思える。
Bでは、いくら会社での地位を得ても、引き換えに時間が終わって世界滅亡してしまっては意味がないのでは? という疑問が生じる。
CもBと同じで、脅されて従ったとしても、代わりに世界が滅んだのではデメリットの方が大きい(ハッチは相手の家族を使って脅すのが得意だが、これも無意味になる)。
消極的な可能性として「一時的には従っておいたが、いずれハッチを無力化する予定だった」「時間が終わる前に、キム博士のようにシフター化してもらうつもりでいた」のかもしれない。
ポールとアマラルは恋人同士だった?
Yes.ハッチがポールにその旨の発言をし、ポールも否定しなかった。
ジャックはベスのことが好きなの?
たぶんYes.拘束を解きに来たベスに対し、ジャックは妙にお世辞を言いったり必要以上のスキンシップを取ろうとしてやんわりと拒絶されたりしていた。
その後もベスに絡もうとして微妙に踏み込めない冗談を言う、強がっているときのオトコノコみたいな発言を続ける、などの描写あり。
逆にベスはジャックのこと好き?
そ れ ど こ ろ じ ゃ な い真面目な話、日記(その2)にも子供の頃のジャックを見ておきながら事実以上のことが何も書かれておらず、ベスは何ら特別な感情を持ちあわせていなかったらしいことがわかる。
ベスの時間軸では、ジャックと初めて会話を交わしたその数時間後にはタイムマシンに乗り、数ヶ月のサバイバルと11年にも及ぶ別離・逃亡生活を経験している。
関係が進展するためには圧倒的に余裕が足りない。
エリカ・クロス(女性)宛のメールで「奥さんによろしく」と書かれていたのは誤植?
たぶんNO. エリカはレズビアンと思われる。今時はポリコレ対応で、創作物であっても一定数LGBTキャラを登場させないとうるさいからという理由であろう。
主要キャラであるハッチが黒人なのも同じ理由かな。
ウィルの研究所にあった鉢植えは何?
明言されていないが、たぶん、大麻。ジャックいわく「どおりで、いつも変な発想ばかりしてたわけだ」
なぜジャックはポールの予想よりずっと早く能力を使いこなせるようになった?
ポールよりもジャックの方が時間の断裂を多く経験しているため。アマラルは断裂が起こるたびにポールのクロノン・シンドロームがひどくなっていると報告している。また、ポールは病状が進むにつれ能力が増大している(シフター化が進んでいる)と言っている。
つまり、時間の断裂は能力の開花を早める働きがある。
ジャックは被爆直後すぐに何度も断裂を経験しているため、シフター化がかなり早く進んだのだと考えられる。
また、ジャックはグラウンド・ゼロに足を踏み入れており、これも要因として大きかったのではないだろうか。ここは常時クロノン粒子が多いため、短時間で大量にクロノン被爆したことだろう。
ポールがグラウンド・ゼロの異常に触れたのはクロノン活性を得てから11年後※であるのに対し、ジャックは断裂が発生して数時間後にはグラウンド・ゼロを通行しており、ポールと大きく状況が異なる。
※アマラルによれば、グラウンド・ゼロは断裂が発生すると異常地帯ではなくなる。よって、ポールが飛ばされた未来(時間の終わり)ではグラウンド・ゼロに立ち入ったとしても、異常には触れられなかったはず
なぜ未来を正確に予測できたはずのポールが、時間の終わりが来るまでの猶予を見誤ったのか?
ポールは断裂の開始から時間の終わりまで数年の猶予があると予測(経験)していたが、実際には48時間以内に終わりが来てしまった。これの理由はポールの勘違いで、1回だと思っていた時間の終わりが実際には複数回発生するためである(後述)。
本作エンディングにて、時間の終わりは回避できたのか?
時間の終わりは一時的には修復できたが、最終的には時間は必ず終わる。ゲームのラストでジャックとウィルは対抗手段を使い時間の断裂を修復した。ウィルも太鼓判を押しているのでこれは間違いない。
だが、ポールとベスが時間の終わりを見てきてしまっている以上、終わりは確実に存在するはずである。
ジャックはこの齟齬を「ポールの言ったことは間違っていた。過去介入によって未来を変えられるんだ」というふうに解釈したが、その考え方は作中ノヴィコフの首尾一貫の原則により理論的に否定されている。
これを矛盾なく説明しようとするなら、時間の終わりは最低でも2つ存在したと考えるしかない。
つまり、ジャックが修復したのは最初の1つだけで、次の(もしくは、さらにその次の)時間の終わりは修復できなかった。
その証拠にベスは時間の終わりの年を覚えていて、2021年と言っている。作中ジャック達が修復した断裂は2016年のものだった。ベスが生きていれば、その辺りの矛盾にも気づけたかもしれないのだが。
ジャックは世界を救ったのか?
NO. むしろ世界を滅ぼした。ジャックはハッチの計略(ポールが死ぬように仕向ける、ライフボートを再始動不能状態にする、対抗手段を燃え尽きさせる)にまんまと加担させられた。
この結果、エンディング後に2度目の時間の終わりが来た場合、対処ができないような状況を作り出してしまった。ウィルも「もう一度対抗手段を作るには何年もかかる」と明言している。
世界を本当に救う方法はあったのか?
ジャックがポール、ウィルと報連相をしっかりやって協力すれば世界は問題なく救えた。- ウィルの対抗手段で時間は修復できる
- ポールがちゃんと説明してウィルに協力を取り付ければ対抗手段を有効利用できる
- 1つ目の対抗手段はライフボートの維持に使う
- あとはライフボートの中でモナークの資材を使って対抗手段を量産し、時間を修復する
- ジャックについては、ウィルが冷静に話せば納得はしないまでも邪魔はしてこないと思われる
世界を滅ぼした間抜けは誰だったのか?
一番の間抜けはポール。いきなりウィルを殺せばジャックが敵対することは目に見えていた。そもそも断裂開始直後いきなりモナークに2人を撃たせているおり、端から対話を拒否しているのである。穏便に進めるのであれば、断裂発生直後に17年後の姿で現れて丸腰のままジャック達に説明すれば済んだ話。
ポールだけはウィルが対抗手段の製作者であることを知っていたのだから、ウィルと協力すれば対抗手段は量産できるであろうこともわかったはず。それをなぜ殺そうとしたのか理解に苦しむ。
全体的に、ポールは基本的に誰にも説明する気が無く誤解をそのままにしておくのがヤバイ。少女漫画に出てくる悪ぶってるキザ男みたいである。スピーチに代役を立ててまで出向いたジャックとの直談判ですら、開口一番「もう1台のタイムマシンはどこだ?」と尋問してしまう無神経さが恐ろしい恐ろしい。
次に間抜けなのは主人公ことジャック。こいつはまず話を聞かない。ポールが説明下手すぎ&いきなり攻撃しすぎなのが悪いわけだが、それにしてもこいつは喧嘩っ早さはすさまじい。しかもその性質をハッチにうまいこと利用されてしまう。
本編では、事態を解決できるはずだった材料をジャックがどんどん破壊していくので、必然的に最悪の結末に突っ走る形になってしまった。
ジャックは殺したリアムの表情を見たとき「誰もが正しいことをしていると信じこまされてきたのだ、とはじめて気づいた」と語っている。しかし正しいと信じこんで間違った行動をしている筆頭はジャック本人で、しかも自分ではそれに気づいていないというのだから間抜けである。
ウィルとアマラルが同立三位。ウィルは誰よりも知識があるはずなのに、終盤ではジャックを伴って自分から破壊活動にいそしむ。断裂開始直後にジャックにきちんと説明し、ポールにも協力していれば、最悪の結末は防げたはず。
アマラルはポールが好きすぎてベスを未来に飛ばす雑な妨害をするわ、モナークに戻っていってポールを混乱させるわで、実際いいところが無い(この人が有能であるとわかる描写は本編中にはなく、過去の功績がテキストで示されるのみである)。
アマラルはやろうと思えばポールとジャックの間を取り持つぐらいできたはず。仮にウィルとアマラルが個人的に協力するだけでも結末は大分違っていただろう。
三人が理想的な協力関係を築けた場合、ハッチはどういう行動に出ただろうか?
時間の断裂を起こしまくる。対抗手段が100個量産されたら101回断裂を起こせばいい。基本的に攻撃する側が絶対的に有利な状況なので、同じことの繰り返しでいずれは勝てる。
どうせあと数日でポールは死ぬし、ジャックは早晩シフター化する。ウィルもシフター化するか、普通に寿命で死ぬ。一方ハッチには寿命も時間の概念も無いので、遠い未来であっても構わないなら必ず目的は達せられるだろう。
ハッチのこうした動きに対し取れる対策としては、対抗手段をウィルが死んだ後でも安定生産できるよう、原理と製作方法に関する知識を広く公開すること。しかし、その大きな助けになったであろうモナークは組織瓦解したうえハッチに掌握されてしまった。
ジャックがベスを助けられる可能性はあるのか?
ある。ポイントは「ジャックはベスが完全に事切れた瞬間までは観測していない」点にある。A. タイムマシンを使って医療チームを2010年に送り込み、撃たれた直後のベスを大量の人員で一気に治療してしまう
B. タイムマシンを使って死にかけのベスを時間の終わりに連れて行き、停止時間状態でゆっくり治す
C. シフターとなったジャックが2010年に移動して、死にかけのベスを(ハッチがキム博士に対してやったように)シフター化する。死んだ後ですらシフター化&蘇生が可能なのはポールで実証済み
Cについて補足すると、ベスは死亡時点でポールを超えるクロノン被爆を受けていたと考えられる(ひずみの中で何度も活動、時間の終わりで数週間過ごす、タイムマシンを2度使用、対抗手段の暴走時に最も近くで直撃を受ける、など)。
ゆえに、そのまま何事も無く生きていてもシフターになったであろうと考えられるので、助けるため彼女のシフター化を多少早めても問題にはならないと思われる。
なお、一度クロノン活性すればジャックのようにタイムシールドで傷を癒せるので、完全にシフター化させなくても生還は可能になるはず。
※タイムシールド内で体力回復ができるのは、シフターが死や傷を無かったことにできるのと同じ理屈ではないかと推測している
最後まで不明だった疑問点
最初に発見したとき、ウィルのタイムマシンが故障していた理由は?
「数時間前の時点で、ポールとの最終決戦に臨むジャックとウィルが未来に行くため使ったから」という理由では説明がつかない点がある。
- まず使うたびに故障するようなマシンではないはず。ウィルはラット(マウス?)を使って連続して実験をしていた
- 実際、ベスが未来に移動したとき故障は発生せず、数分後にはジャックが過去への移動で使った
- ジャックとウィルが使ったときは製作者たるウィルがセットアップしているので、操作ミス等の可能性も否定される
ニックの交通事故はジョイス家両親と関係が?
おそらくない。- ニックは過去、飲酒運転で交通事故を起こして膝に重症を受けている
- ジャックの両親は1999年にもらい事故で死亡。相手の車は逃走
ポールはベスに時間の終わりで会っていながら、なぜ社員となったベスの裏切りに気づかなかったのか?
これは本当に謎。「ハッチが裏で手を回して気づかないよう妨害していた」ぐらいしか説明が思いつかない。それかポールが無の(ry- ポールはベスに時間の終わりで会っている
- 一瞬の邂逅ではなく、数週間にわたって対立しつつも共闘といった関係だった
- ポールは「時間の終わりでの記憶は曖昧だ」と言っているが、11年後の変わり果てたベスに会ったときでさえ一発で誰だかわかったし、名前もしっかり覚えていた
- ベスの持つクロノン・ハーネスがモナークの技術だったことに、ポールは後々で気づいている
- ベスはモナークの制服を着ていたので、将来のモナーク社員であることも察したはず
- そこまで気づいておきながら「ベスがモナークに入社し次第見つかるよう網を張ることをしない」のは、ポールの立場を考えると甚だ不自然(見た目は違ったとしても名前が同じなので、チャーリーあたりに検索させれば一瞬でわかる)
- もし彼女を見つけることができた場合、過去は変えられないので妨害はできないとしても、密かに監視をつけておくことはできたはず
- 監視があれば、ベスが大学での作戦時にあれだけ好き勝手(味方殺し、単独行動でジャックに接触、単独でジャックを倉庫に移送)できなかっただろう
- またパーティーの夜、ベスの嘘の報告を信じ見当違いの場所へジャックを探しに行くこともなかったはず
ポールはなぜハッチに疑問を抱かなかったのか?
- モナーク以前の過去の経歴一切なし
- キム博士がシフター化したとき研究室にいたのはハッチだけ
- ハッチの昇進の裏にはいつも血なまぐさい事件がある
- これらの情報は社員ですらないエイミー・フェラーロでも調べられる程度のもの
- 「僕じゃないよ!誰か別の人が裏切ったんじゃない?たとえばほら、君の大好きなアマラルちゃんとか!」などと囁いてくる
しかしポールは「信じられるのはアマラルかハッチかの一方だけ」の状況になって初めて「彼が信頼できないのではないかと思い始めていた」と言っている。やっぱりポールは無の(ry
ポールの頭はまともだったと仮定した場合、「ハッチがシフターであることや裏で暗躍していること」をポールも知っていないと、逆に不自然とすらいえる状況。なぜ裏切りを疑う筆頭候補になっていなかったのか。
ルート分岐で「裏切り者はハッチだ」と看破したのに、終盤部下がハッチの命令に従っていたのはなぜ?
このルートの場合、ハッチの状況は「全権限は剥奪、全命令は無効、社員の誰とでも話すことも禁ずる。抵抗・逃亡する場合は射殺してもよい」となっている。しかしモナーク本部のひずみ抵抗無効化といった命令に社員は「部下として・命令なので嫌々ながら」従っており、ここに矛盾が生じている。実際には脅して従わせていたのだろうか。
※社員のメールを見る限り、これらが命令物語の終盤・ハッチの権限が停止されたあとで発せられたものであることはほぼ確実
フィオナ・ミラーの、未来を予測していたっぽい描写はなんだったのか?
- 開けるまで汁ダラダラだとはわからないはずのバーガーをチャーリーへの差し入れに選び、裏切り者探しを地味に妨害
- パーティーでチャーリー相手に賭けをして勝つ。このとき結果が予めわかっていたかのような妙な表情をしていた
- チャーリーとパーティーを抜けだしたあとは、狙い澄ましたかのようにリアムの逃走ルートに合流
- 研究室に何があるのか知らなかったはずなのに、端末を目の前にすると迷うこと無くキム博士のデータだけを探して確認
- ↑この時は目的は「ライフボートとは何なのか、どこにあるのか」を探りに来ることだったはず
偶然や事前調査で片付けられるレベルではあるが、フィオナに「実は未来が予測できるのでは」と思わせる伏線のような描写がいくつかあったのは事実。これらは結局回収されずに終わった感。
なぜチャーリーはベスとフィオナの裏切りを見つけられなかったのか?
チャーリーは社内のメールサーバーも監視しており、リアムが任務にかすかな疑問を抱いている兆候ですら、見逃さずハッチに報告していた。かなり優秀である。一方フィオナとベスは社内メールで公然と裏切りや潜入の相談をしているので、チャーリーは当然これも嗅ぎつけているはず…… かと思いきや、一切気づいていない。これはどういうことだろう。
偶然見逃していたとは考えづらい。なぜかと言うと、チャーリーが不審を抱いて報告したメールの宛先がベスだったからである。
チャーリーの性格を考えると、このようなメールを見つけた後は、リアムとベス両方のメールを(過去の分まで含めて)監視するはずである。するとそこでフィオナの裏切りも知れるはず。
対抗手段が暴走した時、なぜジャックだけが元の時間に戻されたのか?
ここに納得の行く説明が無いので、ご都合主義にも見える- 本来の時間軸から外れて存在しているのはその場に居た全員なので、全員2016年に戻されるべき展開だろう
- クロノン活性を持つ能力者としても、その場にはジャック以外にポールも居たので、ジャックだけが特別というわけではない
なぜモナークはウィルのタイムマシンを見つけ出すことができなかったのか?
ポールは時間の終わりでウィルのタイムマシンを使って1999年に移動してきた。つまりポールは「時間の終わり(2021年)におけるタイムマシンの位置」「1999年におけるタイムマシンの位置」両方を知っていることになる。にも関わらずウィルのタイムマシンを探し続けておきながら11年間も見つけられなかった。
これはどういうことだろう?
最低でも「この2つの位置はどちらともスイミングプールではなかった」ことがわかる。しかしそうすると「2016年から時間の終わり(2021年)までの間、どこかの時点でマシンが移動されていなければならない」ことも、自然にわかるはず。
ゲームをしているとわかるが、時間断裂中は、物体を動かしても元の位置に戻ってきてしまう。つまり一度時間が終わってしまえば、ウィルのタイムマシンを別の場所に運び出すことはできなくなる。ここから「時間は終わった (2016) が、そのあと一度修復され、その間にマシンが移され、しかるのちに再度時間が終わった (2021) のだ」ということが演繹できる。
これは、ポールが最後まで時間の終わりが複数あることに気づけなかったことと矛盾する。
そうでなくとも、11年間ずっとウィル本人に監視をつけていたのだから、1万ドル以上を使ったウィルの引越し先など追跡すればわかったろうし、ベスも11年の間に何度か発見できているので、都度尾行すればプールを根城にしていることはすぐにわかったはず。
仮にノーヒントだったとしても、モナークの支配力・組織力・PR力(市民にタレコませる)を以って11年間を費やせば、タイムマシンを見つけ出せなかったことはとても不自然と感じる。ポールはタイムマシンの実際のサイズを知っているのだから、隠せるぐらいの大きな建物をローラーで虱潰しにすれば確実に発見できる。
唯一矛盾しない説明は「ハッチが先に場所を特定したうえで、モナークによる捜索を妨害していた」になるが、これではあまりにもハッチをご都合主義的に使いすぎではないか。デウスエクスハッチである。
実写ムービーで停止時間中の描写をどうやって撮影したの?
全編通して一番気になっているのがコレ。単に時間停止した世界を背景に動くだけなら合成で行けるかもだが、この作品は停止時間中にカメラが動いたり回り込んだりカット切れたりする。バレットタイム撮影の変形なんだろうか。一体どのぐらいの制作費がかかっているのだろう。映像面が本当にすごい。
いろいろ書いたけど楽しいゲームでした。何より映像表現とドラマパートが素晴らしい。間違いなくプレイするべきゲーム(ネタバレ記事最後まで読んでる段階で未プレイの人は残ってないだろうけど)。
ぼくは登場人物でいうとチャーリーがいちばん好きです。あとリアム。行動原理とか感情が人間くさいので共感できる。
ハッチさんも考えと行動が一致していて好き。DLCでハッチ篇出ないかな。
コメント
ゲームに対する見方がすごくつまんなそう…