スキップしてメイン コンテンツに移動

Chrome CanaryでもDistill Web Monitorを動かす方法

概要

Distill Web MonitorはChromeの拡張機能である。これは以前記事にした。特定のページ内の一部の要素の更新チェックができる便利なやつだ。

Chrome CanaryはGoogle Chromeの開発ビルドである。新機能の実験場みたいなもんなので基本常用すべきものではないのだが、まあいろいろあって使うこともある。

Canaryを使うと当然その新機能のためにあれこれ挙動が違うシーンが出てきたりする。今回はDistill Web Monitorがそもそも動かなくなってしまった。拡張機能1個がまるまる動かないというのはなかなかレアなので調べてみた。


症状

Distill Web Monitorのボタンを押しても何も操作できない状態になる。Canaryの再起動や拡張機能の再インストールでは解消しない。



原因を調べる

「distill web monitor canary」で検索したところフォーラムで不具合報告されているところを発見した。 https://forums.distill.io/t/chrome-extension-cannot-work-on-chrome-canary-version/2503

「CanaryはWebSQLのサポートをやめたので動かない」と書いてある。なるほどね。セキュリティのためとかだろうか。

ちなみにWebSQLって知らなかったのだけどかなり面白そうだ。ゲームとかツール系とかに色々使えそう。でも現状きっと主にトラッキングに利用されてるんだろうなあ。


さて、こういう機能の無効化みたいなやつには大抵経過措置がある。なのでそいつを使ってとりあえず復活できるだろうと踏んだ。


という感じで解決手順

  1. いつもの chrome://flags/ を開く
  2. 検索欄に「sql」とか入れる
  3. 「Allows access to WebSQL APIs」という項目が見つかる
  4. 値をEnabledに変更してCanaryを再起動する
  5. Distill Web Monitorが復活している


その結果

Canaryでも使えるようになった


注意点

  • あくまで経過措置みたいなやつだと思うのでいずれは多分使えなくなる
    • だめになったらそのとき考える予定
  • 通常の(CanaryではないStableの)Chromeでもいずれ同様の状態になりそうな気がしている
    • どうするんだろうね……?
  • ちなみに単に別環境のChromeがほしいだけの場合はプロファイル切り替えるか --user-data-dir 起動オプションを使えばよく、別ブラウザが欲しい場合はChrome Betaあたりを使うのがよい。これはCanaryより安定している。
  • この記事を書いた時点でのCanaryバージョンは  119.0.6015.1 であった


コメント