「買ってよかったもの」だけでなく、「買ってみてダメだったもの」情報というのも時として有用なので、買い物失敗談を書いてみる。
ことの起こり
PC作業時いつも座っている椅子のキャスターが汚れるので、何かよいソリューションがないかと探したところ、キャスタースリッパなる物体の存在を知った。
これが大変よさそうな具合に思えたので購入したのだが、使ってみたら自分の環境には合わず、正味5分で使用を止めることになってしまった。
製品コンセプトや質自体はよいものだったのに使えなくて残念。
先にネタバレしちゃうと、使えなかった理由は
- スリッパを付けた状態だと、椅子を動かすのに想像以上の力が必要になってしまい、普通に使いづらかった。
- 椅子が気軽に動かせないことによる影響が、こちらも想像以上に多く、自分では普段使いに耐えられなかった。
でした。
そもそもの購入モチベーション
椅子のキャスターとは汚れるものである。
しかも、床の上の細かいゴミを踏んだキャスターは汚れ、今度はキャスターの方が床にその汚れを広げてしまう悪循環に陥る。
ひどく汚れたキャスターは水拭きしているが、当然いつも後手に回ってしまうし、露出する面を転がしながらの掃除は作業性がかなり悪い。
キャスターの汚れとは写真のように、硬いキャスターに消しゴムカスのようなゴミがまとわり付くもの。これは粘り強く水拭きでゴシゴシしないと落とせない。そしてキャスターは5つあるので手間も5倍である。
この掃除がとにかく憂鬱なので回避したい。
そういう対策グッズを探して「キャスタースリッパ」にたどり着いた。
キャスタースリッパとはどんなものか
それは椅子のキャスターにかぶせて使うアタッチメント的製品である。
| [画像出典] |
主要部材はプラスチック製だが、床との接触面にフェルトが貼られている。これにより椅子の滑りはちゃんと確保されるという仕組み(のはずだった)。
購入の決め手になったURLたち
- https://www.e-mono-web.jp/2022/12/06/caster-slipper/
- 床の汚れはキャスターにつかず、フェルトが掃いてくれるはず
- 硬いキャスターに汚れが直接まとわりつくせいで掃除が大変、という今の悩みから解放されそう
- フェルト自体の汚れについては使ってみないとわからないけど、キャスターに直接圧延されて固着している現状よりはマシだろうと想像できる
- https://www.e-classy.jp/products/list.php?category_id=3400&grid=hot-product
- 装着した状態でも椅子はいつも通り使えそう
- サイズ的にも装着が可能であることを確認した
- 副作用として椅子移動を静音化できるのもちょっとうれしい
買った品番はGK-501という、対フローリング用で床面フェルト仕様になっているタイプだ。
届いたので取り付け
取り付けはちょっと持ち上げて載せる(かぶせる)だけでOK。簡単。
真横から。
補足:キャスターサイズについて
実はコンテッサ・セコンダ純正のウレタンキャスターは直径が75mmとだいぶ大きく、そのままではキャスタースリッパを装着できない。
ただ今回は、都合よく60mm径のウレタンキャスターが死蔵してあり、こちらに履き替えることでサイズ問題を回避できている。
| 左が純正75mm、右が60mmキャスター(品番 SNC-CAST3) |
いざ使ってみて、5分で挫折。かなしい。
- まず商品コンセプトとしては、スリッパを付けた状態でも、椅子を押して動かすことができる。これは嘘ではなかった。
- しかし実際に試すと、動かすのに必要な力が想像以上に大きい。これまでのように気軽には移動できない感じ。
- コンテッサ自体が約30kgとかなり重いため、動かしづらいという不利はある。なので一瞬「もっと軽い椅子なら平気かも?」とも思ったが、話はそう単純ではなかった。
- というのは、自分が座れば追加で60kgくらいが載るわけで、椅子が軽かろうと大差ない結果になる。
- これはつまり「作業しながら椅子を移動するのが不可能」であることを意味する。
- さて、スリッパ装着した椅子を動かすときだが、片手で押すだけでは不十分で、両手で持ってグッと押し込むようにしないとマトモに動いてくれない。
- たとえば作業中にふとトイレに行きたくなった場合、自分は「座ったまま椅子を引いて、デスクとの間に隙間を作ってから立ち上がる」ということをする。
- しかしスリッパを装着した椅子でこのような動きはできなかった。
- 座ったままで位置調整が不可能というのは想像以上に使いやすさをスポイルする。
- 位置を数cm微調整するたびに、椅子を降りて→後ろに回って→ぐっと力を込めて移動し→もう一度座ってみて→しっくり来なければやり直す、という動きになる。
- 自分の場合、PC作業時に具合がいいのは「椅子がデスクの下に10cmくらい入り込む位置」である。
- 外から椅子を押してこの状態を作ることは、力が必要とはいえ、できる。
- しかしこの位置に置いた椅子(もう動かせない)に座ろうとすると、デスクと椅子の隙間にむりやり身体を捩じ込む必要があり、とてもじゃないが毎回やってられない。
事前の検討で1時間以上調べてからOKを出したのに、実物を試したら5分でNGが出てしまって、いやー試してみないとわからないことはあるものだーの気持ち。
ちなみに買ったスリッパはフリマに流した。モノ自体はしっかり作られていたので、ちゃんと生かせる人のところで元気に活躍してくれたらいいな。
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