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メカな吸入薬「レルベア」のパッケージを分解する

年末に喉の痛みで医者にかかったところ、なにやら手の込んだメカ入の吸入薬を処方された。

これがなかなか面白い作りである。せっかくなので使い切ったあとの薬を分解してみた(薬を分解といっても代謝の話ではない)。


外観

処方されたのはレルベア14回分というもの。30回分バージョンも存在するらしい。



薬っぽくない見た目をしているなあ、という第一印象。

赤い小窓は残りの吸入可能数が表示されるところ。今は使い切った状態なので「0」を表す赤になっている。



金属が含まれているパッケージのくせに「プラ」リサイクル表示なのは、良いのだろうか。

吸入時は以下ようにフタを回転させて開き、先端から吸い込むようにして摂取する。



使い方は以下のページの動画がわかりやすい。フタを開くと窓に表示される残り回数が1回減るのだ:http://www.kyunyu.com/Public/movie/6


外装を引っぺがす

回数が残った薬を不用意に分解するのは危険なので、詳細な手順はあえて説明せず経過写真だけ載せる。






薬剤の本体


未使用の薬は写真奥でロール状に収納されており、歯車機構で手前側に引っ張り出されてくる。吸引する空気の流れはちょうどその途中に来る。



6つの室があり、上から2つずつのグループでそれぞれ役割が異なる。

  • 上:未使用の薬シートがロール収納されている
  • 中:開封済み薬シート(凸)が収納される
  • 下:開封済み薬シート(シール)が巻き取られる

パッケージを開ける際の回転力は上と下のシャフトに伝わる。



巻き取られたシートはカセットテープを壊すみたいに引っ張り出せる。アルミなので巻き癖が強い。



カプセルが連なったアルミシート。ここに薬剤が封入される。

写真の2本はどちらも凸の方で、未使用時はシールされていて、各使用直前に1回分だけ開封されるつくりのようだ。


薬としては14回分だがカプセルの数は15個あるのが面白い。初期状態を作るためには製造時点で1回分装填しておく必要がある…… とかだろうか。



歯車機構


薬が収納されていたユニット(左)と外装裏面(右)。

外装の中央付近に隙間がある。ここからフタの開閉力が内部に伝わる。



裏返した薬ユニット。ここに以下のようにフタが噛み合う。



ユニットの内部は以下のようになっている。



中央の歯車が風車のような形をしていて、ここでラチェット機構(一方向にしか回転しない)を実現している。



このように大変メカメカしく回転する。すばらしい。


これ↑思い出した



下中央の歯車には薬シートを引っ掛けるためのスリットなども見える。


残回数カウンター

カウンターは裏側から1回分ずつ回される。次のアニメーションのように、右下の小さな歯車を回すと全体が回転するしかけだ。



以下のようなパーツで構成されており、ラチェット機構も実装されている。



カウンターの文字盤も裏返すと歯車になっている。



外の文字盤が1周する → 内の文字盤が1カウント進む の仕組みがこのように。


全体動作


かっこいーー


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