ちゃんと解析したわけじゃないので「ごく低消費電力のとき」という条件が正しいのか厳密には不明だが、とにかくそのように振る舞う入力抜けの現象を発見した。
解決済みなのでこの記事はさらっとメモだけして終わりにする。
ざっくり概要:
- 発生本体:Gem80 Tri-mode ワイヤレス
- 発生ファームウェア:QMK_firmware_v2.0.1.bin
- 不具合内容:同一キーの連続押下時に入力を取りこぼす
- 解決方法:Firmware Version 2.1.5 を適用するファームアップを行う
問題について
ローマ字入力をしている時わりと遭遇する問題。
- 構わんのだろう → 構わのだろう or 構わんおだろう
- やっていく → やていく
のように、同一キーを物理で連打したときの入力が、一部抜け落ちる。
実際はPC側の言語選択とは無関係なので、英字入力で試すとより素朴に問題を確認できる。具体的には、
- 高速で "aa" と入力すると、PCに送られるのは "a" だけになる
- 他のキーでも同じ問題が起きる
- PC側のキーリピート設定などとは無関係に発生
- 有線接続モードに切り替えると問題は出なくなるので、あくまでキーボードだけの問題であることがわかる
ローマ字入力だと出やすいのは、必然的に同一キーを連続入力するシチュエーションが多くなるためだ。
たとえば「構わんのだろう」は「kamawannnodarou」のように、途中 n を3連続で入力するパートがある。ここで入力抜けが起きるとPCに送られる n は1つないし2つだけとなり、変な日本語が入力されることになる。
英語ではこのような単語は相対的に少なく、また2つの単語同士の間はスペースで区切られるので、日本語よりも条件的に発生しづらい。
発生条件について
- ワイヤレスドングル通信時に発生する(Bluetoothではない独自2.4GHzワイヤレスの方で確認しただけ)
- キーボードイルミネーションOFF、左上LEDもOFF、右下のロゴLEDを最低輝度の条件で再現できた
- ロゴLEDの輝度をちょっと上げても再現する
- イルミネーションの消費電力を上げる、もしくは有線接続モードにすると解消する
- たとえば左上LEDを最低輝度でONするだけでも解消する
- 有線充電中でも接続方法が無線ならば問題は再現する
- 試したときの充電レベルはほぼ満タンだった
| ロゴLEDと呼んでいるのはこれです |
解決方法について
公式のファームウェアに更新がないか見に行ったところ、適用済みよりも新しいバージョン2.1.5というのがあったので、バージョンアップしてみたら解決した。
https://nuphy.com/pages/qmk-firmwares
ファームアップについて注意点
- ファームアップにより、カスタマイズしていたキー配列、登録済みマクロなどはすべて初期化される。よって、事前にVIAからJSONエクスポートしておくとよい。
- ファームアップ手順としては、バージョン2.1.5は3つのファームウェアを順に処理する必要がある。
- キーボード本体、ドングル、RF(キーボード側通信モジュール)の3つ。
- 今回の問題はキーボード本体のファームウェア適用をした段階で解消したのだが、バージョンアップそれ自体は3つ全部適用すべきである。
- この中でもRFモジュールのアップデートにはPCからはできず、別途スマホとアプリが必要であり手間がかかる。
- ドングル側を先に更新すると、キーボードのRFを更新するまではドングル通信ができなくなった。
- スマホアプリを使ったRFの更新は、途中ペア相手を見失うだとか、開始しても0%から進まないだとかで、途中何度かやり直しが必要だった。
- もたついても大丈夫なよう、作業を始めるのは時間に余裕のあるときがよい。
- 自分は次のオンライン会議まで30分!みたいな状況で始めてしまって慌てることになった。書き換え完了後もカスタム配列をもとに戻したりとやることが残っており、1日の仕事が終わってから処理すべきだった。
コメント