育児クラスタ以外にはたぶん知られていない「鼻吸い器」という商品ジャンルがある。
4行結論
- メルシーポットを買え
- さらに他社製の交換ノズルをつけよ
- 持ち運びや寝室用に知母時を備えておけ
- 親が口で吸い込むやつは絶対買うな
この記事の結論はおわり。以下は蛇足です。
What's 鼻吸い器
鼻吸い器は人類の鼻水を吸引するためのシンプルな装置。手動も電動もある。
こどもは自分でうまく鼻をかめないのでどうにかして大人が対処してやる必要があり、それのために使われるのが鼻吸い器だ。
鼻水の処理はティッシュでもやれないことはない。ないのだが、使う期間と回数に加え得られる結果のクオリティを考えれば、マシンの導入はすべきである。
何しろ保育園入ったばかりくらいのこども、風邪でもなんでもない期間ですら年中鼻垂らしてるのがデフォなので。
メルシーポット買っときゃ間違いない
電動鼻吸い器といえばメルシーポット。小児科にも置いてあったりするらしい。
ピジョンとかよそのメーカーも似たようなものを出しているが、自分は使ったことがないので評価できない。
旧型 https://www.amazon.co.jp/dp/B00812Q65M |
うちにあるのは中古入手した旧型。1~2歳ごろは毎日稼働していた。
使い始めて5年は経過したが今も元気に吸ってくれる。あんまり壊れるものでもないのでメルカリあたりで安く入手してもよさそう。
※たいてい4歳くらい~から自分で鼻をかめるようになり鼻吸い器は卒業となるので、お下がりが各ご家庭をぐるぐる回るのである
他社ノズルに交換するとよりヨシ
メルシーポットの標準ノズルはちょっと太めで、奥の方の固まった鼻水を吸おうと押し込んでしまい痛がることがある。他社から細めのノズルが出ているので交換するとよい。
- 最初に交換してよかったのはこれなのだが、ガラス製なのでぶつけて割ってしまった。
- 今のおすすめはこれ。上のガラスのと形状は同じだがシリコーン製なので割れない。
- 一方こちらはダメだった。先端が細すぎるせいで鼻の奥まで入ってしまい痛がったので。
ちなみにチューブやノズルの洗い方は洗剤を溶かした水に1時間くらい雑につけ置きしたあと、水をズバーっと流して中身を吐き出させる。
先端部の細いところについた汚れは細いブラシを通すと取れる。こういうやつ → https://www.amazon.co.jp/dp/B01MG8HZ4K
ベビースマイルは微妙
ベビースマイルとは電池式のポータブル鼻吸い器である。
https://www.amazon.co.jp/dp/B08THBLLY6 |
小型で取り回しがよく、動作音が静かで、小さなカバンにも入る(軸の直径がピンポン玉くらいなイメージ)。コンセプトは大変よろしいのだが、とにかく吸引力が弱くてほぼ使い物にならない。
あと吸引した鼻水を溜める箇所が独立しておらず、構造上あまり衛生状態を維持できない。基本的に使うたびその場でノズルを外して洗浄するのが前提となる。
透明カバー内部に溜まった鼻水は オレンジ色のモーター部まで容易に到達する |
- ワンオペで病児を見るシチュエーションを想定すると毎回の洗浄はかなり面倒
- また出先で使う場合、常に水洗いできる水道が見つかるわけではない
- しかし洗わずに蓋をして持ち歩くと吸った鼻水が飛び出してくることもある
なかなかに辛い。
比較としてメルシーポットの場合だと、吸った後の状態のまま放置できるし、何なら1週間以上掃除なしで連続運用できる。
※自分が買った型番はS-303だが、今売ってるのはS-303NP。もしかしたら現行型には改善が入っているかもしれない?(ただし吸引部の見た目、電池の数とも前の型と同じ)
持ち運び用途なら知母時がよい
https://www.amazon.co.jp/dp/B08CTKM9DT |
台湾発らしいのだが、完全電源フリーでどこでも使え、動作音はベビースマイルより小さく、それでいてメルシーポットに比肩する吸引力を発揮。
サイズがそれなりに大きい(500mlペットボトルよりちょっとかさばる)以外は死角がない製品デザインでかなり良い。メルシーポットをやめてこれ一本で運用していく家もあると聞いた。
おすすめは電動式との併用で、寝室などふだんメルシーポットを設置していない場所に持っていくと、たとえば夜間の病児対応がやりやすい。
吸引部の構造はベビースマイルに似ているものの、こちらは
- 容量大きめの吸引気室
- 鼻水の侵入を大部分防ぐ気室内部の仕切り
- ピストン前のチューブが長いので、侵入されてもチューブ引っこ抜いて洗えば被害ゼロ
なお初回使用前にピストンにサラダ油を塗って滑りを良くする工程があるのだが、このときゴムの取り付け方向を間違えるとスムーズに動かずブビビビってなるので気をつける。
やめておけ――親が口で吸い込むやつ
https://www.amazon.co.jp/dp/B000CCJJO4 |
いまだに育児雑誌などで広告掲載されているこのタイプの製品。しかし買ってはいけない。
使った親の話で共通しているのが「これ経由でこどもから風邪が感染った」である。病原体をふんだんに含んだ鼻水・呼気を口で直接吸い込むのだから当然ではある。
商品ページでは「鼻水がママのお口に逆流しません」と謳っている。確かに鼻水自体はタンクでトラップできるだろう。
しかし細菌やウイルスといった病原体は軽いので、空気といっしょに親の口まで入ってくる。製品の構造上避けて通れない問題で、「吸引時に親が気をつける」などでは対処できない。
病児を抱えた状態で親まで風邪を引くと対応が一気にハードモードになるので、ちゃんと金をかけてしっかりしたのを買いましょう。
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