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超音速旅客機のペーパーナイフを買った

 


エールフランス公式、コンコルドのレターオープナーである。

AIR FRANCE / Concorde Letter Opener


入手したところ予想外にかっこよかったので自慢したい、それだけの記事だ。



持ち手にはエールフランスのロゴが刻印されている。

材質はクロームメッキ仕上げのステンレス(ようはスプーンとかフォークと同じ)と思われる。



一見トゲトゲしているように見えるが、実際は鋭利な角は存在せず、全て丸く処理されている。

いわゆる一般的なナイフのような刃もついていない。これはペーパーナイフの原理上、刃つけされていない方がむしろ綺麗に切れる(というより裂ける)ため。



裏側はロゴも刻印もいっさいなく、液体金属を溶かし落としたような印象になっている。


水銀が先端まで伸びていってそのまま固まったかのようだ。


優雅な曲線からなる形状がターボファンエンジンのファンブレードのごとき機能美を思わせる。



さて、これがどう実物の超音速旅客機コンコルドと関係するのか。

調べたところ、どうもこの道具は当時コンコルド搭乗者に実際に配られていたノベルティである〝らしい〟。

本当であれば日本円にして100万円以上という高額なチケット(ファーストクラスより上位と位置づけられた)を買わなければ体験できないフライトの、そこでしか入手できない限定非売品グッズである。

そしてあの痛ましい事故のあと、コンコルドは運行中止となり、僅かな期間だけ復活したのち全機退役が決まった。超音速旅客機もこのレターオープナーも、今はもう新しく作られることのない時代の徒花となった。


……「らしい」というのは、コンコルド自体に日本での馴染みが薄い上、本国でも19年前に運行終了している関係でインターネット上に情報が少ない点にある。ただはっきりしている事実として当然もう新規生産はされていないから、今回はebayでイギリスの出品者から入手した。説明では未使用新品とある。購入したタイミングでは円安が進行していて、ポンドのレートが大分不利だったと記憶している。


https://commons.wikimedia.org/wiki/File:British_Airways_Concorde_G-BOAC_03.jpg
©Eduard Marmet / CC-BY-SA 3.0


写真の機体はブリティッシュ・エアウェイズであるが、この向きで並べると、なるほど飛行姿勢をうまくデザイン化したものだと感じさせる。

これで紙を裂くときは垂直安定版の付近を握り込むように持ち、ちょうど主脚のあたりから紙に力を加えるようにするとよい。使い勝手や耐久性は良好である。


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