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つくばでは、あなたの車は加速器になる

デイリーポータルZの「つくば特集」を楽しく読んでいる。


こんな記事がある。

つくばの数学的絶景~平行に走る二つの大通りが交差する場所がある~

言うまでもなく、つくば民定番ジョークのひとつ「無限遠点」である。

これに関連し、私はしばしば〝つくばの大通りは加速器である〟と主張してきたことを思い出したので、それを書くことにする。


つくばには珍しい「左折可」の標識がある

左折可、という標識をご存知だろうか。免許の学科で覚えさせられるが、設置箇所が少ないので意味を忘れてしまう標識である。


image from: 左折可とは。左折優先、左折禁止について - チューリッヒ保険会社


この標識がある交差点では、たとえ赤信号であっても専用レーンを左折できる。横断歩行者的には結構怖いのだが、車からすると交差点をノンストップ通過できる面白い存在でもある。


このレアな標識が、つくばには集中設置されている。


「左折可」のある風景

いかにもつくばを感じる景色


図を見てわかるように、左折可に従って通行する車は〝赤信号であっても〟横断歩道を横切ることになる。


おそらく「歩車分離はあらかじめ立体交差で達成済みなので、ここに歩行者はやってこない」思想なのだろう。

歩車分離済みであるなら、地表信号は車同士の交通整理だけに関心を持てばよく、左折という行為は基本的には常時可能となる。これが左折可交差点の思想である。こういった歩車分離の設計自体は多摩ニュータウンなどでも見られる。


しかし実際には歩車分離は完全ではない。特に勾配に弱い自転車にとって、坂登りを繰り返さねば走れない歩行者道は不便も多く、地上交差点に出てくる台数はかなり多い。


歩車分離のためとはいえ
このような坂を何度も上下させられるのは辛いものがある


また原付などが直進する場合、この左折レーンが分かれる部分はかなり怖いのではないかと想像している。油断していると左折専用レーンに連れて行かれて直進失敗するというのもポイントが高い。


左折可交差点には独特の緊張感が宿っている。



「左折可」はつくばセンターを囲む領域に配置されている



左折可の交差点にマーキングすると上のようになる(地図の範囲を広げればもっとある。先の無限遠点とか)。

なお青紫でマーキングした交差点のみ、南行から東行への左折可標識が見つからなかった。左折レーンは現存しているが、ここだけは赤信号で普通に止まれということなのだろうか。



そして生まれる加速器

当然このようになる。



見てわかるように、この領域では左折を続ける限りノンストップで走り続けることができる。つくば市は街中にシンクロトロンを作ってしまった。KEKというカバー施設に隠され目立たなくされているが、これがつくば加速器本来の存在である。

ここを走り続けることで、あなたはいつしか光速近くにまで加速され、時間の遅れを体験するであろう。博士課程前期/後期の学生はこの時間の遅れを顕著に受けた者たちである。

一般就職し中堅社員となって活躍するかつての同期と比べ、研究室とアパートを往復するあなたの人生にはびっくりするほど変化が少なかったことだろう。これが時間の遅れの効果だ。


つくば交通伝説

つくばの交通についてはこの他にもいくつもの噂がある。
  • 各大通りがつくばに入ってくる4箇所のトーテムポールは気象を操っているオーパーツであるとか、
  • サイエンス大通りではSTOVL機であるグリペンが離発着しているだとか、
  • 地下に埋められた人工地震発生器を埋め隠すためのつくばセンターと周辺道路であるとか。
言うまでもないことだが、これらの多くは根拠のないデマ、もしくは真実を隠すためのカバーストーリである。


オカエリナサイ


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